ベビーカーもチャイルドシートも新生児から使えるものを、と考えているうちに予算がふくらんでいく。出産準備でよくある悩みです。そこで候補に挙がるのが、ベビーカーと車の座席を1台で兼ねるトラベルシステムです。
ただ、調べ始めると気になることが次々に出てきますよね。「思ったより重そう」「うちの車に付くのかな」「使えるのは1年くらい?」。カタログの数字を眺めるだけでは、自分の暮らしに合うかまでは見えてきません。トラベルシステムのレンタルが選択肢に挙がるのも、この見えなさが理由です。
この記事で整理したのは、次の3つです。
- どんな仕組みで、どこまでを1台でまかなえるのか
- 買う前に知っておきたい弱点(重さ・使える期間・車との相性)
- 借りるときに見ておきたい比較の軸
法令と安全基準については、警察庁・消費者庁・国土交通省が公開している情報をもとにまとめています。
トラベルシステムはベビーカーと車の座席を兼ねる1台

トラベルシステムとは、ベビーカーのフレームと取り外せる乳児用のベビーシートを組み合わせて使う仕組みです。ベビーシートは車に載せればチャイルドシートとして働き、フレームに載せ替えればそのままお散歩に出られます。
構成しているのは、おおむね次の4つです。
- ベビーカー本体 (シートを載せられるフレーム)
- ベビーシート (乳児用のチャイルドシート。持ち手が付いていて運べる)
- 車載用のベース (座席に固定しておき、シートをワンタッチで載せる土台)
- アタッチメント (フレームとベビーシートをつなぐ専用の金具)
いちばんの特徴は、眠った赤ちゃんを起こさずに家から車へ、車からベビーカーへと移せることです。
なお「トラベルシステム」は商品名ではなく、組み合わせ方の呼び名です。最初からセットで売られているものもあれば、手持ちのベビーカーに別売りのアタッチメントを足して成立するものもあります。サイベックス、ジョイー、アップリカ、マキシコシ、ストッケ、コンビなど、対応商品を出しているメーカーは複数あります。
車での移動が多い暮らしほど便利さが効いてくる

良さが出るのは、単体のスペックよりも「移動の流れ」です。ベビーカーとチャイルドシートを別々に使うと、車に乗るたびに赤ちゃんを抱き上げて座席へ移すことになります。降りるときにも、もう一度抱き上げが必要です。ベビーシートごと載せ替えられれば、この抱き上げが往復で不要になります。ようやく寝たところで買い物に着いてしまった、というときも、そのままベビーカーへ載せて店内に入れます。
乳児用のベビーシートは、寝かせた姿勢に近い角度で身体を支える設計です。首がすわる前から使えるように設計された商品もあり、退院の日から車で移動するご家庭なら、最初の一台をひとつにまとめられます。
トラベルシステムを買う前に知っておきたい3つの弱点

便利な一方で、使ってみないと分かりにくい弱点もあります。
重さは玄関と車の往復で効いてくる
ベビーシートは、赤ちゃんを支える構造が入っている分どうしても重みがあります。そこに赤ちゃんの体重が加わった状態で持ち運ぶので、カタログの数字だけで判断すると印象が変わります。エレベーターのない集合住宅、駐車場までの距離、玄関の段差。心当たりがあるなら、持って歩いてみるまで判断を保留しておくと安心です。
使える期間は乳児のあいだに限られる
ベビーシートには身長や体重の上限があり、上限に届いた時点で次のチャイルドシートへ切り替えます。上限の値は商品ごとに違うので、気になる商品を見つけたら仕様欄に目を通しておいてください。フレームはその後も使えることがあるものの、「1台にまとめられる期間」は思ったより短めです。
車との相性は実車で見ないと分からない
ISOFIX(車側の金具にベースを固定する方式)に対応した車かどうかで、そもそも選べる商品が変わります。加えて、ベースを置いた状態で後部座席の広さが足りるかも効いてきます。ドアの開き角度によって、乗せ降ろしがしづらくなることもあります。適合と書かれていても、実際の使い勝手までは書類から読み取れません。
車で使うなら安全基準と法令の確認が先

日本では、6歳未満の子どもを車に乗せるときのチャイルドシート使用が法律で義務づけられています。警察庁は次のように説明しています。
自動車の運転者は、チャイルドシートを使用しない6歳未満の幼児を乗せて、運転してはならない
出典: 警察庁「チャイルドシートコーナー」(2026年8月確認)
根拠は道路交通法第71条の3第3項です。ここでいう「幼児用補助装置」は、道路運送車両法第三章およびこれに基づく命令の規定に適合し、かつ幼児の発育の程度に応じた形状を有するものと定義されています。つまり、ベビーシートが義務を満たすのは、この基準に適合した製品である場合です。
目印になるのが、製品に付くマークです。国土交通省のチャイルドシートコーナーでは、現行の安全基準に適合したものには製品にEマークが添付されていると説明されています。判断がつかなければ、借りる前にレンタル会社へ確かめておきましょう。
安全基準そのものにも近年切り替わりがありました。消費者庁の解説によれば、新基準UN-R129では装着基準が体重区分から身長区分に変わっています。手元の商品がどちらかは、対象の書かれ方が手がかりになります。「身長◎◎cm〜◎◎cm」なら身長区分、「体重◎◎kg以下」だけなら従来の体重区分です。あわせて、次の注意も示されています。
UN-R129に適合したチャイルドシートでは、首の発達を保護するため、生後15ヶ月までのこどもは前向きでチャイルドシートを使用しないよう注意する必要があります。
出典: 消費者庁「Vol.653 より安全なチャイルドシートの使用を!」(2026年8月確認)
UN-R129に適合した製品では、1歳の誕生日を迎えても生後15か月までは後ろ向きのまま使う、ということです。前向きに替える条件は商品ごとに異なります。取り付けの向きやベルトの通し方とあわせて、取扱説明書に目を通しておいてください。
レンタルで試すと暮らしとの相性が見えてくる

重さ・車との相性・置き場所は、いずれも住まいと車という個別の条件で答えが変わります。スペック表を読み込んでも先に答えが出ません。試してから決められるレンタルは、この3つを実物で埋める手段になります。
玄関から車までの動線で重さを体感できる
数値としての重量と、赤ちゃんを乗せて階段を降りるときの重さは別物です。実際に借りれば、駐車場までの距離や玄関の段差といった自宅の条件込みで判断できます。
自分の車で取り付けを試せる
書類の上で合うことと、実際に付けやすいことは別です。実車に取り付けてみると、乗せ降ろしのしやすさや隣の座席との干渉まで見えてきます。
使う期間の分だけ費用を分けられる
里帰りのあいだだけ、旅行の期間だけ。区切りのある使い方なら、その期間に絞って借りられます。使い終わったあとの保管場所を探さずに済むのも、集合住宅にお住まいなら大きな点です。試して合わなかった場合も、次の候補を絞り込めたことになります。短い期間での借り方はチャイルドシートの短期レンタルおすすめ5選でも整理しています。
トラベルシステムのレンタル先を選ぶときに見ておきたい5つのこと

レンタル会社によって、料金の考え方も返却の手間も違います。比べる軸を先に決めておくと迷う時間が短くなります。
借りられる期間の刻みと延長のしやすさ
借りられる期間の刻みは会社によって違います。刻み方が違うと、同じ「2か月使いたい」でも支払う金額が変わります。予定が延びたときに延長できるかも、里帰り利用では効いてきます。申し込む前に、商品ページで期間別の料金の並びを見ておくと比べやすくなります。
送料を含めた総額
レンタル料金だけを横に並べても、支払う金額の比較にはなりません。送料は商品のサイズや種類、お届け先によって異なります。比べるときは送料込みの総額をそろえると、判断がぶれにくくなります。金額の出し方は会社ごとに違うので、それぞれの申し込み画面で確かめてください。
扱っているブランドとモデルの幅
メーカーごとに操作感が違うので、候補が絞れていない段階なら、複数ブランドを扱っているところのほうが選び直しやすくなります。借りたい商品が決まっているなら、その在庫があるかが最優先です。
商品の状態を選べるかどうか
衛生面が気になるときは、商品の状態に選択肢があるかを見ておくと安心です。会社や商品によっては新品とリユース品から選べることがあるので、商品ページの表示を確かめてください。
返却の手間と、箱の扱い
返却時の送料をどちらが負担するかは会社によって違います。往復分を初回のお支払いにまとめている会社なら、返却のたびに送料を用意する手間はありません。届いたときの段ボールと緩衝材の扱いも、申し込む前に確かめておくと安心です。返却まで取っておくよう案内している会社もあるので、その場合はたたんでしまっておいてくださいね。
トラベルシステムはレンタルと購入のどちらが向くか

ここまでの軸を判断の形に整理すると、次のようになります。
| 見るところ | レンタルが向く | 購入が向く |
|---|---|---|
| 使う期間 | 里帰りや旅行など区切りがある | 二人目以降も見込んでいる |
| 迷いの度合い | 重さや車との相性が未確定 | 実物を試して商品が決まっている |
| 置き場所 | 使い終わったあとの保管場所がない | 収納スペースに余裕がある |
| 費用の考え方 | 使う期間の分だけに絞りたい | 長く使って一台あたりの負担を下げたい |
どちらが合うかは使う期間の見込みと保管場所の有無で決まる部分が大きくなります。金額は商品ごとに幅があるので、それぞれの商品ページで最新の情報を見比べてください。費用の考え方はチャイルドシート レンタルと購入どっちがお得?費用比較と判断ポイントでも扱っています。
よくある質問
レンタルしたトラベルシステムでも車に取り付けられますか
取り付けられます。ベビーシートは乳児用のチャイルドシートとして設計された、車で使う前提の商品です。ただし取り付け方式(ISOFIXかシートベルト固定か)と対応する車種は商品ごとに違います。申し込む前に、メーカーの車種適合表で自分の車の年式とグレードまで照らし合わせておいてください。
どのくらいの期間から借りられますか
借りられる期間は商品ごとに設定されていて、商品ページに期間別の料金が並んでいます。里帰りや旅行のあいだだけといった短めの利用に対応した商品もあるので、使いたい長さに近いものを選んでください。
届いた箱を捨ててしまった場合はどうなりますか
返却は届いたときの箱を使う前提の会社が多く、処分してしまうと自分で梱包材を用意することになります。扱いは会社によって違うので、届いた案内を確かめておくと安心です。いちばん確実なのは、届いたその日にたたんで保管場所を決めておくことです。
ベビーカーとチャイルドシートを別々に借りるのとどちらがよいですか
車での移動が生活の中心なら、トラベルシステムのほうが動作の数を減らせます。電車やバスが中心で、車に乗るのは月に数回。そんな暮らしなら、軽いベビーカーと据え置きのチャイルドシートを別々にそろえたほうが楽なこともあります。週にどれくらい車に乗るかを先に数えてみると、判断がはっきりします。
トラベルシステムのレンタルのまとめ

この記事の要点は次のとおりです。
- ベビーカーのフレームと取り外せるベビーシートを組み合わせ、眠ったまま家・車・お散歩をつなげる仕組みです
- 弱点は「重さ」「使える期間の短さ」「車との相性」の3つで、いずれもカタログでは判断しづらい部分です
- 車で使うときは6歳未満のチャイルドシート使用義務がかかります。安全基準に適合した製品にはEマークが付くので、まずはその有無を見てください
- UN-R129に適合した製品では、生後15か月までは前向きで使わないよう注意が示されています
- レンタル先を比べる軸は、期間の刻み・送料込みの総額・扱いブランド・商品の状態・返却の段取りの5つです
トイサブ!レンタルなら、ベビーカーもチャイルドシートも必要な期間に絞って借りられます。買う前のひと試しから始めてみてください。
出典・参考
- 警察庁「チャイルドシートコーナー」 — 確認日: 2026-08-29
- 消費者庁「Vol.653 より安全なチャイルドシートの使用を!」 — 確認日: 2026-08-29
- 国土交通省「チャイルドシートコーナー」 — 確認日: 2026-08-29
- トイサブ!レンタル — 確認日: 2026-08-29
※本記事は2026年8月時点の情報に基づいています。最新の料金・在庫・仕様は各商品ページとメーカー公式サイトでご確認ください。取り付けについては、商品の取扱説明書と車種適合表を優先してください。


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